南極・エンダービーランド=雪原の研究施設
篁唯依
「…もうすぐマラジョージナヤ
基地が見えてくる筈ですが…」
崔亦菲
「この視界じゃ無理じゃない?
それほど大きな施設じゃない
らしいし…」
『誰』
「…じゃあ、あの妙な影は…
何なんだ?」
篁唯依
「あれは――基地ではないぞ!
ま、まさか研究施設が南極にも
あったとは…」
『誰』
「可能性としてはあり得る話だ。
どうりで呼びかけに反応が
なかった訳だ…」
崔亦菲
「モーソン基地を襲ったBETA
はこの施設と関係がある…に
決まってるわよね」
篁唯依
「種を明かせば簡単だったな。
――大隊規模のBETA接近!
『本隊』はこいつらか!」
『誰』
「全機兵器使用自由!
視界が悪い、くれぐれも
討ち漏らすんじゃないぞ!」
「「――了解!!」」
篁唯依
「大尉、申し訳ありません…。
施設を破壊してしまいました」
『誰』
「こんな状況での戦闘なら
仕方無い。それより――
地下に続くこの穴は何だ?」
『誰』
「今まで施設の地下にこんな
空間はなかった。それは確かな
事だったのに…」
崔亦菲
「大尉、氷のトンネルが続いて
いるようですよ?もしかして、
これってBETAの通り道…?」
『誰』
「…下りてみよう」
『誰』
「施設の地下の状況を、俺が
見逃していただけなのか、今回が
特別なのか、解るかもしれない」
篁唯依
「私が先行します。
崔中尉は殿を」
崔亦菲
「了解。
気をつけなさいよ?」