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南極・ブーベ島




『誰』
「――あれがブーベ島か。ただの
氷の島にしか見えないな…」



『――総員、戦闘配置に付け!
ブーベ島にBETAを確認!
総数不明だが相当数に上る!』



『誰』
「何だと!?俺達は発信器を
追い越したんだぞ!?」



篁唯依
「『誰』大尉!カメラを
最大望遠に!島の中央部に
巨大な研究施設が!!」



『誰』
「何だあれは…。今までとは
大きさが違う。あれがBETAを
引きつけているのか!?」



『誰』
『――司令本部より通達!
全戦術機部隊は研究施設を調査後
速やかにこれを破壊せよ!』



『誰』
『発信器を取り付けたBETAが
上陸する前に、速やかに施設を
調査し破壊せよ!本艦は――』








『誰』
「よし!施設の破壊完了!
…篁中尉、気づいたか?」



篁唯依
「施設中央部の巨大な機械の事
ですね?BETAの反応炉に似て
いました…」



崔亦菲
「香月司令の読みは正しかったって
事なの?けどこれまで見た施設
にそれらしいものは――」



『誰』
「やはり小型故に見落としたという
事だろう。これまでの施設にも
どこかにあったんだ」



『誰』
「人類が反応炉を造り上げた
世界…。この世界よりも進んだ
BETA研究…本当なのかよ」



崔亦菲
「ならその結果、一体何を得たの
かしら?まさかそれが世界の融合
だなんて言わないわよね?」



『誰』
「わからない。だが何であれ、
それは無関係ではないし、その結果
人類は絶滅の危機に瀕している」



『誰』
「世界の謎を解き明かす為には、
もっと多くの情報が必要なのは
間違いないようだ」



篁唯依
「――『誰』大尉!
海底の発信器がアフリカ喜望峰に
転進したとの連絡が入りました」



『誰』
「アフリカにハイヴか研究施設が
あるという事か…。豪州同様
アフリカも無事ではなかったな」



篁唯依
「もはや地球上に人類が無事に
生きられる土地はないという事で
しょうか…」



『誰』
「篁中尉、希望は捨てるな。
世界を元に戻せる事がわかった
んだ。戦い続けよう!」



『誰』
「恐らく俺達は、喜望峰に向かう
よう指示される筈だ。準備を
整えておいてくれ」



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