南アフリカ・ウースター2 目錄 コンゴ・ヌワンム=ディトゥ基地1

南アフリカ・ウースター3




アイヒベルガー
「『誰』大尉、弾薬の補給は
完了したか?」



『誰』
「は!お初にお目にかかります、
アイヒベルガー少佐!救援に
感謝致します!」



アイヒベルガー
「感謝なら神宮寺少佐にする事だ。
貴官を追わせたのは少佐だからな」



アイヒベルガー
「だが喜んでばかりもいられない。
我々が抜けた事でBETAの一団が
こちらに向うのを許した」



アイヒベルガー
「大分片付けたが、残りをここで
迎え撃つ。貴官らは撤退しろ」



『誰』
「いえ、共に戦わせてください!
何度も助けられたまま撤退しては、
隊の士気は致命的に低下します」



『誰』
「身勝手なのは承知しています。
足手纏いにはなりません!ここで
戦わせてください!」



篁唯依
「『誰』大尉…」



アイヒベルガー
「…よかろう。大隊各機に告げる。
これよりBETAの一群を
迎え撃つ」



アイヒベルガー
「いつもの如くやれ。そして
いつもの如く帰還せよ。祖国と
人類に尽くせ――以上だ」



『誰』
「――了解ッッ!!」








『誰』
「BETA反応無し。状況終了。
終わったか…」



ジークリンデ
「『誰』大尉、ひとつお訊ね
してもよろしいですか?」



『誰』
「ファーレンホルスト中尉、
何でしょう?」



ジークリンデ
「貴官は香月司令の直属として独自
の任務を受け動いている筈ですが、
これからどうするのですか?」



ジークリンデ
「答えられる範囲で構いません。
ですが今やアフリカ大陸は最前線。
貴隊だけでは動けないでしょう」



『誰』
「我々はアフリカの現状を把握し、
南極司令本部に報告します。次の
行動はその結果次第です」



アイヒベルガー
「確かに今や人類は、広域情報の
統制ひとつ満足に行えない状態だ。
必要な手順だな」



アイヒベルガー
「ではその報告に追加するがいい」



アイヒベルガー
「大陸中央部、コンゴ共和国の
密林地帯にフェイズ4ハイヴが
存在している」



『誰』
「なんですって!?」



ジークリンデ
「ですが、そのハイヴは不完全で、
本来の規模を維持できては
いません」



『誰』
「豪州のエアーハイヴと同様の状況
だと思われます。詳細な情報交換が
必要ですね」



ジークリンデ
「豪州にもハイヴが…。現在、欧州
連合軍・アフリカ連合軍はこれを
制圧する予定でいますが…」



ジークリンデ
「そのような情報や、南極司令本部
の協力が得られれば、作戦の
成功率は大幅に上がります」



『誰』
「わかりました。
今の話を香月司令に伝え、判断を
仰ぎます」



ジークリンデ
「頼みましたよ」



アイヒベルガー
「…大隊各機、これより帰還する。
では『誰』、また会おう」



『誰』
「――はっ!!」



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