中東・イスマイリヤ東砂漠地帯1 目錄 中東・アンバールハイヴ1

中東・イスマイリヤ東砂漠地帯2




龍浪響
「想像してたより、砂嵐の中でも
視界は悪くないな…。全く周りが
見えなくなるのかと思ったぜ」



神宮司まりも
「外部カメラでの視界確保は肉眼
よりも優れている。それでも、精々
見えて数十メートル先だ」



龍浪響
「確かに霧の中にいるみたいだ…。
突撃級にでも襲われたら厄介…」



龍浪響
「……ッ!?危ねぇ…!?何かが
俺の機をかすめてったぞ…!?」



神宮司まりも
「…レーザーだ!よりによって、
この視界が不明瞭な時に何発も…!
各機、乱数回避!」



龍浪響
「いや、かえって好都合だぜ!
奴らにとっても視界は遮られてる
はず!!そして――」



龍浪響
「光線級は味方を撃たねえ!つまり
これだけ撃ってくるってことは射線
上に他のBETAはいない!」



龍浪響
「大尉、突撃のチャンスだ!
射線を追って、光線級を駆除
しましょう!」



『誰』
「根拠の薄い推測だが、このまま
防戦一方では消耗するばかりだな。
危険極まりないが支持します」



神宮司まりも
「撤退にするにも、どちらに行けば
砂嵐が晴れるのか分からん。
光線級を駆除しつつ前進する!」








龍浪響
「視界が不明瞭で確かではないが、
周囲の残存BETAの全滅を
確認し……」



『誰』
「油断するな!中尉、後ろだ!
この化物が!沈め!」



龍浪響
「…要撃級!?まだ生き残りがいた
のか。助かりました大尉…。
感謝します」



神宮司まりも
「私指揮下の人類防衛機構軍と
欧州派遣軍、それからツェルベルス
大隊の一部が砂嵐の中だ」



神宮司まりも
「アイヒベルガー少佐とは通信途絶
しているが前進を続けている筈だ」



神宮司まりも
「合流までは全機私の指示に従え。
もうすぐ砂嵐を抜ける。視界が晴れ
ても油断はするなよ!」



『誰』
「了解!
そろそろ抜けられそうだな…」



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