中東・アンバールハイヴ1

「あれがフェイズ５ハイヴか。
フェイズ４のコンゴハイヴの二倍
近い規模があるぞ…」



「地表の高度は約６００m。
地平の先に立つ、その姿。まるで
悪魔の棲む巨城ですわね」



「うわぁ、凄いＢＥＴＡの数。
みてみて、ルナ。こんなの本当に
攻略できるのかしら…」



「そうですわね、やってみなければ
分かりませんとしか…。私達に
出来る事を頑張りましょう」



「そうよね。やれるだけの事を
やるだけよね…」



「数は多いけれど、ＢＥＴＡ達は
コンゴハイヴ同様、地ならしや
ハイヴ建造に精を出しています」



「つけいる隙はある。そうですわね
『誰』大尉」



「その通り。神宮司少佐！道を切り
拓くため奮迅している先行部隊に
続きハイヴへ向かいましょう！」

「ハイヴまで目前ですが、
ＢＥＴＡ、尚も多数！」



「突入予定ポイントまでの距離、
残り僅かなのに、この数…」



「…総力戦の様相を呈してきたな」



「ローテ中隊、ハイヴ突入に備え、
各員機体の損傷及び残弾のチェック
を怠るな！」



「そう言えば、ローテ中隊の指揮は
ベスターナッハ中尉が取っている
ようだが……」



「ララーシュタイン大尉は本作戦に
参加していないようだな。
どうしたんだ？」



「アフリカでの戦闘で中破し、
ララーシュタイン機は現在修理中、
私が中隊長代行を務めています」



「あの森林火災の時か。大尉の
獅子奮迅の活躍には救われたぞ」



「はっ！ララーシュタイン大尉が
欠けている戦力低下分は、私が
補ってみせます！」



「心強いぞ、中尉！ローテ中隊に
後れを取らないよう、我々も
連戦に備えるぞ！」



「了解！」