エジプト・カイロ基地周辺1 目錄 エジプト・カイロ基地周辺3

エジプト・カイロ基地周辺2




崔亦菲
「…あれから数日かあ。連日連夜
スタッフは頑張ってるけど、いつ
になったら上に行けるのかしら」



篁唯依
「発射場の修復、シャトルの搬入…
部隊規模もそれなりだし、そう簡単
にはいかないだろうな」



崔亦菲
「けど、こうしている間にもオリジ
ナルハイヴには何かが起きている
訳よね?じれったいわ…」



篁唯依
「気持ちはわかるが、気を引き締め
てくれ崔中尉。BETA掃討任務で
油断し怪我でもされては困る」



崔亦菲
「分かってるわよ!そういうあんた
こそ、気負い過ぎて変なミスしない
でよね」



『誰』
「ふたりともここにいたのか。
そろそろ恒例のBETA掃討の
時間だぞ」



崔亦菲
「え…もうそんな時間ですか!?
でも、呼び出しの放送流れなかった
ような…」



『誰』
「最近、電気系統のトラブルが多い
ようだな。発射場に電力を回す為の
工事が原因らしいが…」



篁唯依
「しかし、自分が弛緩していたのも
確かです。中尉を律する前に、まず
自分の事でした…」



崔亦菲
「堅苦しい事はいいから、早く行き
ましょう」








崔亦菲
「ところで大尉。こうやって私達の
連携が深まるのはそれでいいんです
けど…」



崔亦菲
「そもそも、オリジナルハイヴに
軌道降下するのは私達だけですか?
増援はないんですか?」



篁唯依
「実は私も気になっていました。
工事の規模からすると、かなり
大規模な気がするのですが」



『誰』
「俺達だけでないことは確かだ。
だがそれがどこの部隊なのか、
詳細は俺にもわからない」



『誰』
「もしかしたら、まだ調整に難航
しているのかもしれないな」



篁唯依
「確かにどこも、自国の立て直しで
手一杯でしょう。日本も主導権を
握れたのはたまたまです」



『誰』
「香月司令がいたから…この異常が
桜花作戦直後に起きたから、だ。
でなきゃ既に滅びていたかもな」



篁唯依
「他国がどうなっているのか、状況
は未だ正確に伝わってきません。
世界はどうなっているのか…」



崔亦菲
「特に米国が出しゃばって来ない
のが不気味よね。一体あの国は
今どういう状況にあるのかしら」



『誰』
「さすがにこれだけ時間が経てば、
南極基地ならある程度の情報を
掴んでいるだろう」



『誰』
「そのあたりは、香月司令にお任せ
する他ないな。
まあとにかく――」



『誰』
「どの国のどの部隊が同行すると
しても、俺達が主力なんだ。
気を引き締めてかかろう」



「「了解!」」



『誰』
「それじゃ、帰投するとしよう」



エジプト・カイロ基地周辺1 目錄 エジプト・カイロ基地周辺3